三宝 

令和元年6月1日


 当妙心教会では、どなたがお見えになっても「御宝前(道場)」に上がっていただき、「御挨拶」していただいております。
 道場の正面には「日蓮大聖人が現された曼荼羅」、その前には「釈迦牟尼仏」の御尊像、一段下には「日蓮大聖人」の御尊像、その前の経机の上には「妙法蓮華経八巻」が安置されています。また、「地涌の菩薩」や、「四天王」の尊像も祀られています。

 「御挨拶」とは、その前に設けられた「焼香台」にお線香をお供えする事です。台には、燭台と共に大きめの香炉・線香・花が供えてあります。
 初めて見えた方には、一緒に焼香台の前に立ち、燭台に点火し、線香を三本取って渡します。
 「ここは御宝前と言います。仏教の教えの根本である『佛・法・僧の三宝』が祀られています。『佛宝』とは、佛教を開かれたお釈迦様の事を言います。お釈迦様は、昔、菩薩として長い間修行され、その結果得られた人々が安心出来る世界を私達のために説き残された方です。その事を崇め尊び『佛宝』とお呼びしているのです。」
 「『法宝』とは、お釈迦様が亡くなられた後、お弟子達が集まって生前にお聞きしたお話を文字として書き残された経本を言います。沢山の経の中でお釈迦様が最大一位と説かれた『妙法蓮華経』が安置してあり、この経巻を『法宝』と言うのです。」
 「『僧宝』とは、残された経を読み、修行して世の中に弘められた人、僧侶を言います。佛教は二千年前に開かれています。その教えが現代まで伝えられているのは、その教えを次の世代に伝えるために努力した方々があるからです。その方々を敬い、『僧宝』と言うのです。」
 それからお線香に火を点し、仏法僧にお供えする事を話して、三本を香炉にお供えしてもらいます。


 私は、師匠・先師から
「線香の煙は目に見えるが、香りは見えない。香りが目に見えないのと同じように、線香を供えるのは魂に向かって魂を供えるのである。だから、自分の魂と同じと考えるならば、時には良いと言われる線香を供えなさい。御仏壇もそうだが、墓参りに行って束になった線香を供えるのは感心できないね。」
と教えられています。
 お線香をお供えする時の心構えを知って、皆さんがお供え下さるよう願っております。

2019年06月01日