妙心教会の神様方②

令和6年12月1日発行  妙心教会
      季節の暦 12,1,2月号

 

 11月のお会式が終わり、教会の行事も冬至(12月21日)の星祭りを残すのみとなりました。
 毎年、星祭りでは出席くださった皆さんと一緒に「自我偈」を10巻お唱えして、祈願いたします。
年内最後の行事となりますので、どうぞお出かけ下さい。
 新年御幣束のお渡しもしておします。

妙心教会の神様方② 行者擁護 鬼子母大善神 子育て鬼子母神

 語源はハーリティー(歓喜母・愛子母)


 お釈迦様が王舎城・竹林精舎に滞在していた時の事です。街では鬼女(夜叉)に幼い子どもが次々と食べられてしまう事件が起こっていました。子を持つ親達が、お釈迦様に助けを求めて集まりました。するとお釈迦様は、その鬼女の500人いる子どもの中で、一番末っ子のプリヤンカラを托鉢の中に隠してしまいました。
 鬼女は7日7晩その子を探しましたが、見つからず、泣きながらお釈迦様に救いを願ったところ、
「お前は500人も子どもがいるのに、たったひとりを失っただけでその様に悲しんでいる。少ない子どもを奪われた親がどれ程悲しむかが分かった事だろう」と話されて、プリセンクラを返しました。
 教化され改心した鬼女は、これからは子ども達を守る者になると約束しました。これが子育て鬼子母神です。
 また、法華経の陀羅尼品では、法華経の修行者の守護を誓っています。こちらは、鬼形鬼子母神として区別しています。

子育て鬼子母神

柘榴を持ち、胸に乳飲み子を抱いています。
柘榴の果汁が血の色に似ている為、人を食べたくなったらこの実を食べる、とも。
果実にたくさんの種が入っているので子孫繁栄の印とも言われています。

鬼形鬼子母神

どの位置から見ても目線が合う、八方睨みという手法で描かれています。




 
















【行事ご案内】

12月21日(土) 星祭り 14:00~

 9月配付の「星祭りのご案内」をご覧下さい。



令和7年 新年祈祷会


【日時】 令和7年 1月1日  午後2時~
       2日  1回目:午前11時~  2回目:午後2時~
       3日  1回目:午前11時~  2回目:午後2時~


2月3日(月) 節分会 14:00~


 祈祷会の後、豆まき。
 星祭りの御札の授与があります。


2月23日(日) いのちに合掌供養会 14:00~


3月20日(木) 春の彼岸供養会 14:00~

 ※同封のお知らせをご覧下さい。


 

【鬼子母神・前世の話】

 ある日、牛飼いの女房が街へ牛の乳を売りに行きますと、人々が歌い踊りお祭りの様な騒ぎです。
 「今日、この街に徳の高い行者様が来るので、皆で喜んでいるのだよ。お前も早くこの喜びの輪に入りなさいよ。」と誘われましたが、この時、女房はお腹に子どもがいたので断りました。ところが、皆から腕をつかまれ何度も誘われたので、少しくらいならと考え、その輪の中に入っていったのです。
 やがてお腹の子どもの事も忘れ、飛んだり跳ねたりと楽しく踊り続けていますと、急にお腹が痛み出し、その場に倒れてしまいました。人々は倒れた女に気がつかず、助けるどころか踏みつけて、お説法の場へと去って行ってしまったのです。
 お腹の子どもが流れてしまい、苦しみながらも、そばにいた果物売りから、牛の乳と交換してマンゴーの実を500個手に入れました。そこへ、行者の一行がやって来ました。女房は行者のもとに歩み出て、この500個のマンゴーを献上したのです。そして、「もし生まれ変われたら、500人の子どもを持つ母になりたい」と言い残し、息を引き取りました。
 助けてくれなかった街の人達に対する恨みにより、人間の子を食う鬼女(夜叉)に生まれ変わりましたが、この時のマンゴーの功徳によって、500人の子どもを持つ事ができたそうです。

2024年12月01日